あの晴れわたる空より高く 感想
昔やってたゲームの感想を思い出しながら書くのが得意じゃないので今現在やってるゲームの感想を書き連ねていきたいと思います。
とりあえず第一回目、「あの晴れわたる空より高く」感想です。
ネタバレ注意です。
2014年度萌えゲーアワード準大賞とシナリオ賞ダブル受賞作品。
FANZAのセールで1900円くらいで評判もよさげだったので購入。
結果としては最近のあまり値下げされてないフルプライスよりも満足できました。さすがシナリオ賞をとっただけあります。
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聞いてはいたものの思っていたよりガチのロケットゲー。主人公(超が付くほどの馬鹿)がヒロインの一人の暁 有佐に偶然出会い、全く興味も知識もないロケットを作るために在籍している高校の弱小ロケット部に入るところからスタート。
弱小の部活モノらしくロケット部の部員集めから始まり、部員同士の衝突など困難にぶつかり、それを乗り越えていく様は読んでて非常に楽しかったです。
後このゲーム、下ネタが異常に多く、シリアスな場面でもお構いなしにぶっこんできます。これは好き嫌いがわかれそうですが私はとても好きです。
主人公が所属するロケット部、ビャッコは人数が少なく実績もなく、その上前年に爆発事故を起こしていたため廃部危機に陥っており、廃部を回避する条件が、「大会で優勝する」こと。そのためにたった五人で大会優勝を目指していく。
出場した大会では打ち上げ距離を大会新記録を出すも、その後に打ちあげた強豪ARCがその記録をあっさりと更新してしまい大会後に5人でボロボロと悔し泣きする姿は胸を打つものがあった。
そして次の全国大会、フォーセクションズに向けてってところで共通終了。
題材がロケットなので初見は何もわからなかったが、用語説明や図解など、こちら側が理解できるような配慮はずいぶんと親切にされていた。私も理系の人間ですが化学の人間なのでずいぶん助かった。
個別
那津奈→ほのか→夏帆→有佐
伊吹 那津奈
先輩枠。個人的に先輩キャラはあまり好みではないので最初に攻略。それに加えて今はほとんど見ない電波系女子という事もありキャラの魅力としては最初から最後までうーんという感じだった。しかしながら那津奈と有佐の友情や、度重なるトライアンドエラーの過程は非常に面白かった。フォーセクションズでは二人と一緒に自分もチャイルドちゃん(エンジン)頑張れと応援してしまっていた。
総じて本人自体の魅力以外という点では4ルートでもトップクラスだったと思う。
導木 ほのか
このゲームのギャグや下ネタは半分以上こいつのせい。ゲーム開始時から好感度が振り切っており、主人公にちょっかいをかけまくる。
このルートは前半の告白の勘違いから始まるアンジャッシュのような盛大なコントの前半と、職人や仕事といったものに対する向き合い方を語った後半に分かれている。前半はとにかくひどく、ずっと笑いっぱなしだった。最終的にセフレとホモとレズが爆誕していた。
ほのかちゃん自体が中学生の時から主人公が好きなので恋愛パートはあまり特筆する部分がなしだった。それよりも後半は実家の町工場の話がメインであった。おやっさんの「倒れても仕事は絶対投げ出さない」姿勢は色々考えがあると思うが私は素直にかっこいいと思った。
フォーセクションズの時の「職人の技術は時として最先端技術を超えることがある」という主張はライターが特に言いたいことの一つではないかなと思った。
色々言ってますが個別ではこの√が一番好きです。
黎明 夏帆
この√は前述のものづくりメインの話ではなく、夏帆自身の話がメインであり、毛色がどっちかというとキャラゲー寄りになった印象を受けた。キャラだけなら私も夏帆が一番好きです。
素直で優しくて臆病で、でも嘘つきな夏帆が主人公によって心を少しずつ開いていく過程がよかった。
つきあってからはイチャイチャ多めだった。夏帆自身が優秀なのでロケット製作ではあまり障害がなかった他の√でもそうだがHしてロケット製作の発想を思いつくというのが一番スムーズだったと思う。
目が悪く、手術を受けるか悩んでいる夏帆。その真意に気づき夏帆を励ます主人公はこのゲーム1かっこよかった。
暁 有佐
昔ながらの暴力系ツンデレ。久しぶりに見たわこんなん。
話としてはロケット開発に直接関わらないので人間ドラマが中心だった。主なものは有佐と明里先輩の関係と、主人公と父親の関係の二つの話だったと思う。前者は主人公、後者は有佐と第三者が解決への道を示してくれて、二人のいい関係が垣間見えた。
有佐も途中からもうデレッデレなんだけど頑なに認めないのが可愛かった。フォーセクションズの最初に恋愛禁止って自分で言ってしまったもんだから素直になれず告白したのは√のラストシーンだった。まあ彼女らしくていいんじゃないかな。
この√で主人公の父親のロケット嫌いの理由と主人公が親父にわだかまりを持っている理由が判明する。これはしゃーない。人間てやっぱ感情の生き物なんよなあって改めて思った。
それを踏まえて有佐のフォーセクションズの演説は素晴らしかった。この優勝は文句なしでしょう。
Lift off!!
trueエンド。個人の感想だが、個別の方が面白かったかなあと思う。
最後の結末への持って行き方が強引すぎたかなって感じた。有佐を昏睡させる必要あったのかなあ。その後のご都合主義も度が過ぎているかなと。
ただラストのロケット打ち上げに成功した場面はなんだかんだ感動しました。このゲームが終わってしまう寂しさもあったので、十二分にこのゲームに没入できたといいでしょう。
Hシーン
個人的にはあまり使えなかった。有佐とほのかは少し使えた。普通のエロゲくらいだと思う。
CG 音楽
あまり気になったところはなかったと思う、OPのロケット☆ライドは必聴。歌詞の意味も調べてみるともっとエモいと思う。
総括
おすすめ度 ★★★★★
シナリオはほとんど、うん?となるところがなく非常に読みごたえがあった。ヒロインの設定は少し昔のものなような気がしたしどこかで見た感じもするが個人的には全然問題なし。
FANZAでセールの時に買えば安いのでそれを考えたら破格のコスパ。それを抜いても普通に面白いのでシナリオゲーを探している人には非常にお勧めできる。